通関士のお仕事
1.通関士のお仕事
- 通関士試験はとても人気のある試験です。受験生から、よくご質問をうけます。
「通関士とは、どんなお仕事をするのですか?」、「通関士として活躍するまでの流れは、どのようになっている
のですか?」「通関士の数って、どれくらいなのですか?」
難関である通関士試験の合格を目指す受験生は、その後の姿に思いを馳せているのです。
2.通関士とは
- ■輸出入通関手続きや輸入税務(関税・消費税)のスペシャリスト
- 海外から船舶や航空機を利用して輸送された輸入商品を国内市場に受け入れるためには、通関手続きが必要
になります。この通関手続きには、「申告・審査・検査・関税納付・許可」といったものが含まれます。
また、日本から海外へ商品を輸出する際にも通関手続きが必要です。これらの手続きを適正に行う通関業務の
プロフェッショナルを「通関士」といいます。
通関士の資格は国家資格です。税関と輸出入者との間に立ち、輸出入者の利益を守る重要な職責を担っている
のが、この通関士です。
現在、ビジネスの国際化などにより、日本の年間輸出入申告件数も年々増加の傾向です。必然的に通関手続き
の件数も増え、貿易業界から通関士の存在に対して熱い視線が注がれています。
3.通関士の仕事内容
- ■輸出入通関手続き
- 関税に関する法令に基づいて必要な申告や申請を行い、それらについて許可や承認を得るまでの一連の
手続きが、通関手続きの代理業務です。 - ■不服申し立て
- 通関士が申告を行った通関手続きの内容に、税関長から何らかの処分を申し渡される場合があります。その
処分に対して、輸出入者がそれが不当なものであると感じた場合、通関士は輸出入者の代理として異議申し立て、審査
請求を行うことができます。輸出入者の権利を守る意味で、この「不服の申し立て」も、通関士にとって重要な仕事です。 - ■主張・陳述
- 不服の申し立てにおいて通関士は、依頼主に代わって審査請求をするだけでなく、税関官署に対する意志の主張や
陳述も代行することができます。 - ■申告書作成
- 通関書類には、税関官署または財務大臣に対して提出する「輸出申告書」「輸入申告書」「異議申立書」「審査請求書」
などがあります。
4.通関士として働くまでの流れ
- ・年1回の通関士試験を受験する
- ↓
- ・通関士試験に合格する
- ↓
- ・通関業者の通関部門に配属される
- ↓
- ・通関業者から税関長に確認届を提出する
- ↓
- ・税関長から確認を受ける
- ↓
- ・通関業者に通知、IDカードが付与される
- ↓
- ・通関士として従事することができる
※試験合格者で通関業者に勤務している全員が(登録確認)通関士になれるわけではありません。